人は表現するために生まれてきています。赤ちゃんは泣くことで自分を表現しますし、私たちは文章を書いたり、絵を描いたり、スポーツをしたり、カラオケを歌ったり様々に自分を表現します。
そうした自分を表現することの中で基本は話すことですね。ですから人前で話しをしたり、会話をするのは本来楽しいものです。幼い子がお母さんと話しているのはとても楽しくてうれしいといった感じですが、それがいつの間にか話すことの楽しさにひずみが出てきます。

人前での話し方も本来楽しいはずなのに、苦手に感じている人が多いですね。人前での話し方にはあがり症という心理的な要素が入りこみますが、基本的には「うまく話したい」とか「人にどう思われるか」といった心の構えが入るからです。心に構えた話し方をしていますと、話すことが楽しくなく、疲れます。
ありのままに素直な話し方が出来れば、話すことが楽しくなります。心の壁を取っ払って話をすれば「あれも聞いてもらいたい、これも話たい」と話すことの楽しさが出てきます。
日常の会話でも非常に楽しいときと空しい時とあります。人を見下す人がいたり、見栄を張る人がいたりする会話は楽しくありません。終わった後で疲れが残ります。
もう一つ会話が楽しくなく疲れる原因に、自分が人に気を使った話し方をしている場合です。小さいときから恒常的に気を使う話し方が身についてる人もいます。こうした "人の気持に合わせた話し方" は自分の本心を隠した話し方になり、話すことだけではなしに人間関係にも疲れます。
大切なのは素直にありのままを語ることです。傷つくことを恐れる必要はありません。人に気を使う話し方は人を傷つけない代わりに自分の心を傷つけます。ストレスが貯まりますと人生そのものが楽しくなくなります。
出来るかぎり自分の本心を語るのです。そのままの自分を出すのです。話す楽しさを取り戻します。